自分の意見があるならはっきり言いなさい

「はっきり言いなさい」

と言われるのがとても嫌いだ。

ということをはっきり言えないのでこんな場所に書いているのだが、こうやって叱られ続けてきた俺は、自らに潜む矛盾にまた気づいてしまった。

「はっきり言いなさい」と言われるのが嫌で、そもそも何も言わなくなってしまったのだ。

優等生である自分のキャラクターを守りたかった小学校時代。

優等生であることを捨てて周囲に馴染みたかった中学時代。

学校をサボった言い訳を考えるためにブドウ糖を消費していた高校時代。

そんな12年間で、親に「はっきり言いなさい」と言われた回数は数え切れない。叱られるのは本当に嫌だし、「叱られない良い子」の肩書を守りたかったので、嘘に嘘を重ねて自分を誤魔化してきたのである。

先生はまだしも親は本当に叱られたくなかった。親は俺が隠し通したい短所を的確に指摘する。俺は周囲から見て普通の人間でありたかった。だが人は自分の素性を絶対に隠し通すことはできない。

そうして弱い自分を守るために内面を隠し続けて12年。気付けば隠す以前に親から物理的に離れてしまった。今は親と何十キロも離れた場所にいる。そしていつかは現世とあの世という途方も無い距離を置くことになる。

これを読んでいる君は、親が「はっきり言いなさい」と君を叱る理由をよく考えてくれ。人間は時計の短針と長針と同じく、短所と長所があって初めて成立する。君は短針のない時計を演じていないだろうか。

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